パニック障害

パニック症/パニック障害は、不安症群/不安障害群に分類されるこころの病の一種です。生涯有病率(一生のうち一度は病気にかかる人の割合)は約1.5~3.5%であり、ポピュラーな病と言えます。男性よりも女性に多く、男女ともに20歳代前半に発症しやすいと言われています。

パニック障害の主な症状

  • 主な症状はパニック発作予期不安です。

パニック発作

パニック発作とは、突然生じる恐怖や不快感、恐怖や不安感に伴うドキドキ(動悸、心拍数増加など)、発汗、身震い、息切れや息苦しさ、息が詰まる感じ、胸の痛み、吐き気、めまいやふらつきなどを指します。

発作は通常数分以内にピークに達し、段々とおさまっていきます。多くの患者さまは、『体に何か異常が起きているのだ』と考え、内科や呼吸器科、救急病院などを受診しがちです。病院に着くころには発作がおさまっていることが一般的なので、結果、適切な治療を受けることができないまま経過します。

* なお、緊張のドキドキ、からだの不調から生じるドキドキ(例えば心臓の疾患によって生じる動悸)など原因が明らかであるものは、除外されます。

予期不安

パニック発作を繰り返すことで生じる「また発作が起きるのでは」という不安を「予期不安」と呼びます。

不安の結果として、“発作が起きたことのある場所”、“発作が起こりそうな場所”、“いざ発作が起きたときその場から逃げられない場面や状況”を避けがちになります。短期的にはパニック発作や予期不安を低減できますが,長期的には回避しなければならない場面がどんどん広がっていってしまうことになりかねません(例えば,電車やバス、高速道路が利用できず行動範囲が狭くなる、美容院に行けず身なりを整えられない、スーパーの列に並べず買い物ができなくなる、など)。やりたいことが思うようにできない、行きたい場所に思うように行けない経験が積み重なることは生活の質を大きく低下させます。時にうつ病を併発する場合もあります。

なお、パニック症/パニック障害の病因(原因)は明らかになってはいません。生物学的な要因と心理社会的な要因が想定されています。

足立区の綾瀬メンタルクリニックでのパニック障害の治療方法

  • お薬を使った治療を中心に、認知行動療法などの精神療法や心理療法を併用することがあります。

お薬を使った治療においては、主にSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬 一般名フルボキサミン、パロキセチン、セルトラリン、エスシタロプラム)というこころのバランスを整える薬を使用します。

SSRIは、少ない量から開始し、効果が期待できる量まで徐々に増量していきます。効果が期待できる量に到達してから、充分な効果を感じられるまでに数週間時間を要します。焦らずに治療を続けていきましょう。

SSRIの効果が感じられるまでの期間、抗不安薬という比較的即効性のある薬を併せて使用することもあります。抗不安薬は効果が実感しやすいだけに依存を形成しやすいことが知られています。医師の指示のもと、適切な量を使用していきましょう。

お薬を使った治療に認知行動療法を併用することがあります。パニック症/パニック障害における認知行動療法では、生理的変化に対する考え方のクセを修正すること、パニック発作が起きやすい場面や状況での恐怖感を低減させることを目的とします。

パニック症/パニック障害の患者さまは、生理的変化(動悸など)を『危険な状態』だと捉える考え方のクセ(破局的認知)を持ちやすい傾向にあります。結果、不安が高まり、不安によってさらに生理的変化が強まり、結果として不安が高まる、という悪循環を形成しやすくなります。この考え方のクセに気づき、考え方を修正し悪循環を減らしていきます。

恐怖感がなくなるまで、パニック発作が起きやすい場面や状況を実際に繰り返し経験するアプローチもあります(曝露療法)。不安の弱いものから段階的に挑戦していく方法が一般的です。

*なお、認知行動療法は、お薬と同様、作用もあれば副作用もあります。うつ病を併発している場合、状態が悪化することもあると言われています。導入にあたっては、主治医とよくご相談ください。

パニック障害で足立区の綾瀬メンタルクリニックにご来院いただいた後の注意点

  • パニック障害がまた起こってしまうのではないかという不安がしっかりと無くなるまで薬を続けることが大切です。
  • パニック障害の症状は、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら快方に向かいますので、
    一喜一憂しないようにしてください。
  • 薬をしっかりと飲んで症状を抑え、ストレスをしっかりと向き合うことが重要です。
  • 症状が良くなったと思い、患者様の判断で薬を飲むことを止めてしまうと、再び症状が現われ、
    逆に症状を重くしてしまうことがよくあります。
  • 飲んでいただく薬の量は、患者様の状態を見極めた上で調整していますので、
    飲む量・回数はきちんとお守りください。

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