強迫性障害
強迫性障害とはどんな病気?
強迫症/強迫性障害は、強迫症/強迫性障害および関連障害群に分類されるこころの病の一種です。かつては強迫神経症と呼ばれていました。
強迫症/強迫性障害は、「特定の考えやイメージが自分の意思に反して何度も頭に浮かび、払いのけることができなくなる」強迫観念と、「特定の行為をしないと気が済まなくなる」強迫行為といった症状により、結果として多くの時間を費やすことになり、日常生活に支障をきたす病です。症状が長引いたり、悪化したりすることにより、うつ病を併発することもあります。
強迫症/強迫性障害の病因(原因)については、神経伝達物質(セロトニンやドパミン)のバランスの乱れが想定されていますが、詳しくはまだ明らかになっていません。性格やストレスなど、多様な要因が関係していると考えられています。
強迫性障害は、初期の段階で適切な治療を受けることが大切になります。強迫性障害の主な症状
強迫性障害には、強迫観念と強迫行為の2つの症状がありますが、その両方が現れるケースが多いです。
強迫観念・強迫行為は、患者さまの生活に根づいていることが多く、症状として認識していない場合があります。ご家族や周囲の方からの指摘によって、はじめて気が付くという場合も稀ではありません。
以下の症状に心当たりがある、またはすでに強迫性障害でお悩みでしたら、足立区の心療内科「綾瀬メンタルクリニック」を受診されることをおすすめします。
強迫観念
- 「家族の誰かが死ぬのではないか」「自分の手が汚れているのではないか」などの考えが何度も浮かび、 払いのけることができない。
強迫行為
- 手を何度も洗う、ガス栓や鍵を何度も確認するなど、その行為をしないと気がすまなくなる。
足立区の綾瀬メンタルクリニックでの強迫性障害の治療方法
お薬を使った治療を中心に、認知行動療法などの精神療法や心理療法を併用することがあります。
お薬を使った治療においては、主にSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)というこころのバランスを整える薬を使用します。日本では、フルボキサミン、パロキセチン(ともに一般名)が適応となっています。SSRIは、少ない量から開始し、効果が期待できる量まで徐々に増量していきます。効果が期待できる量に到達してから、充分な効果を感じられるまでに数週間時間を要します。焦らずに治療を続けていきましょう。
SSRIのみでは効果が不十分な場合、非定型抗精神病薬を少量付加することがあります。また、三環系抗うつ薬であるクロミプラミン(一般名)を使用する方法がよく知られています。
SSRIの効果が感じられるまでの期間、抗不安薬という比較的即効性のある薬を併せて使用することもあります。抗不安薬は効果が実感しやすいだけに依存を形成しやすいことが知られています。医師の指示のもと、適切な量を使用していきましょう。
お薬を使った治療に認知行動療法を併用することがあります。強迫症/強迫性障害における認知行動療法では、曝露反応妨害法と呼ばれる手法が用いられます。これは、簡単に言うと、不安を喚起する場面や状況、そのイメージに直面したうえで、強迫行為を取らずとも不安は自然に低減していくことを体験し慣れていくという方法です。
* 認知行動療法は、お薬と同様、作用もあれば副作用もあります。うつ病を併発している場合、状態が悪化することもあると言われています。導入にあたっては、主治医とよくご相談ください。
なお、強迫性障害は日常生活に支障がないレベルまで治療することは可能ですが、症状を完全に無くすのは難しい病気でもあります。 そのため、完璧に症状を無くすことにこだわりすぎないことが重要です。
強迫性障害で足立区の綾瀬メンタルクリニックにご来院いただいた後の注意点
- 比較的時間をかけながら徐々に症状の改善に向かいますので、治療の初期の段階で諦めないことが非常に大切です。
- 飲んでいただく薬の量は、患者様の状態を見極めた上で調整していますので、 飲む量・回数はきちんとお守りください。