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【コロナうつとは】症状、治療、対策、対処、解消法について

2020年6月20日初稿、2020年6月27日更新

新型コロナウイルス感染拡大に伴う精神的な不調“コロナうつ”について、適応障害の考え方に基づき、その症状、治療、対策、対処法についてまとめてみました。

コロナうつの症状、治療、対策・対処・解消法

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によりお亡くなりになられた方々に謹んでお悔み申し上げます。また、罹患された方々には心よりお見舞い申し上げます。

コロナうつと適応障害(その症状)

最近メディアで耳にするようになったコロナうつ。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴って出現したうつ、ということで“コロナうつ”と呼ばれており、COVID-19流行下におけるメンタルヘルス問題として注目を浴びています。

“コロナうつとは何なのか、なぜ生じているのか”

理解するうえで参考になりそうな考え方として、精神科・心療内科には適応障害という診断基準があります。

適応障害は端的に言えば、ストレッサー(ストレス反応を惹起させうる刺激)の影響を受け自律神経系が乱れることによって生じる心と身体の反応を指します。

症状としては以下のようなものが代表的です。チェックしてみてください。

精神症状(心の反応)

  • 気分が鬱々とする
  • 気分が落ち込む
  • やる気が出ない
  • 無気力
  • 楽しめない
  • 人に会いたくない、外出したくない、引きこもり
  • 不安
  • イライラ
  • 泣くなど

身体症状(身体の反応=体調不良)

  • 眠れない(不眠)
  • 寝すぎてしまう(過眠)
  • 食べられない(食欲不振)
  • 食べ過ぎてしまう(過食)
  • 頭痛
  • 腹痛、下痢、便秘
  • 胃痛
  • 微熱、発熱
  • 倦怠感
  • 動悸、息苦しい
  • 胸が苦しい、胸が痛い
  • めまい
  • 蕁麻疹など

精神症状や身体症状はストレッサーという要因によって引き起こされている反応であるわけなので、治療、対策・対処・解消法としてはストレッサーへの対処=ストレッサーから適切な距離を取るための環境調整が中心となります。

いくつか例をあげてみましょう。

社会人で仕事がストレッサーの場合…業務軽減、休職、部署異動、転職など

中学生、高校生、大学生などで学校がストレッサーの場合…学校をお休みしてみる(不登校や休校)、参加できそうな活動から参加してみるなど

育児がストレッサーの場合…保育園に子どもを預ける、子育てサービスを活用する、実家に帰省する、両親に子どもを見てもらう

なお、環境調整が困難な場合や、ストレス反応が生活に大きな支障を及ぼしている場合には、抗うつ薬や、安定剤(抗不安薬)、睡眠薬、漢方薬などを用いた薬物療法を行なうこともあります。

ストレッサーから距離を置くと症状がおさまったりすることもあるため、時に周囲から甘えだと思われてしまったりしますが、いずれの症状も日常生活、社会生活に影響を及ぼす症状であり、苦痛を伴う症状だと言えます。

新型コロナウイルスというストレッサー

“コロナにうつらないように”、“コロナをうつさないために”、新型コロナウイルスは、“3密(密閉・密集・密接)を避ける行動”、“ソーシャルディスタンス”、“リモートワーク(在宅勤務)”など、我々の生活様式を変容させました。

心理学には、ストレスマグニチュードというストレッサーの強度を整理した研究があります。結婚、退職、転職など、それまで長く慣れ親しんだ環境が変化することは、いずれも強いストレッサーになりうることが知られています。

今我々に求められている生活様式の変容は、新型コロナウイルスによりこれまでの生活から新しい環境へ飛び込まなくてはならない、つまり、ストレッサーに晒されざるを得ない状況だと言えるでしょう。

生活様式の変容というストレッサーに対するストレス反応が新型コロナによるうつ(適応障害)と考えることができそうです。

ところで新型コロナに伴うストレッサーで言えば、“情報”は見過ごせません。

新型コロナウイルスについては、感染拡大当初に比べればいくらかのことがわかってきてはいますが、依然わからないことが多い状態です。

そんななか、テレビやインターネット、SNSでは、ひっきりなしに新型コロナウイルス感染症に関する情報が飛び交っています。

適宜、必要な情報を仕入れて、適切な対処につなげるのは必要なことです。

ただし、新型コロナウイルスの全貌がわからない現状において、四六時中情報に晒され続けるのは精神科・心療内科的に好ましい状況とは言えません。

精神科・心療内科には認知行動療法という治療法があります。認知行動療法のとある理論においては、

人間は対象のストレッサーを“脅威”であったり、“対処が不可能”であったりと評価するときストレス反応が出現する

と考えられています。

お薬やワクチンがなく、全貌もつかめていない新型コロナウイルスは、それそのものが脅威且つ直接的な対処が不可能なものであり、それを伝える情報に四六時中晒されるということは、ストレス反応を惹起するストレッサーに四六時中晒されるということに他なりません。

コロナうつの治療法・解消法と対策

それでは我々は“コロナうつ”にどう対処していくべきなのでしょうか。

先にも述べた通り、コロナうつを適応障害に準じて考えれば治療法、解消法は

  1. ストレッサーへの対処
  2. ストレス反応への対処療法(ストレス反応が重篤であったり生活への支障が大きい場合)

といったアプローチとなります。

ストレッサーへの対処方法を専門的にコーピング(coping)と呼びますが、コーピングにはいくつかの種類があります。

問題解決型アプローチ

これはストレッサーとなっている課題、問題そのものへ働きかけるアプローチであり、課題、問題を解決することを目的に、自分で色々工夫したり、周りに力を借りたり行動をコーピングとして考えます。職場がストレッサーである場合に、休職、異動などで物理的な距離を取りに行くことも問題解決型アプローチに該当します。

情動焦点型アプローチ

これは、ストレッサーによって生じた感情を対象としたアプローチです。自分の感情を誰かに話すことで発散するコーピング、自分の感情を抑えこみにかかるコーピングの2種類がよく知られており、自分の感情を抑えこむより周りに話して発散する方が精神的健康につながりやすいと言われています。

気晴らし型アプローチ

これは文字通り、趣味、外出する、運動する、ヨガ、料理をする、ペットと過ごすなど気分転換、ストレス解消につながる様々な活動でストレスへ対処するというアプローチです。

新型コロナウイルス、またウイルス感染拡大に伴う変化やその情報をストレッサーとして考える場合、有効な対策、予防策は以下のようにまとめられます。

問題解決型アプローチによる対策、予防策

  • 新型コロナウイルス感染症拡大に伴う新しい生活様式にどうやって適応していこうか、少しでも負担を減らして(楽しみつつ)適応していくにはどうしていくか色々工夫したり、力を合わせたりする。
  • 情報に晒されすぎないように、ニュースやSNSを見る時間を制限して物理的に距離を取る。

情動焦点型アプローチによる対策、予防策

  • 感情をためこまないように、人と話す、一人暮らしの方はSNSでも構わないので思いを吐露する。

気晴らし型アプローチによる対策、予防策

  • いわゆる気晴らしの行動を意識的に行なう。
  • ただし、これは新しい生活様式と関係が深く、それまでの気分転換が制限されている方も多くいらっしゃると思います。新しい生活様式においては、新しい趣味を見つけることが求められるということかもしれません。
問題解決型情動焦点型気晴らし型
特徴ストレッサーそのものへの対処ストレッサーに伴う感情への対処気分転換をする対処
対策新生活への適応という課題を解決誰かに話して感情を発散趣味などを通じて気分転換

コロナうつのまとめとして

新型コロナウイルス、それに伴う変化などをストレッサーと見立てたうえで、コロナうつはストレッサーに対するストレス反応=適応障害と考えると理解しやすいかもしれません。

適応障害という発想で整理できるようでれば症状や治療、その対策については多くの知見があります。

適応障害の治療、対策をお調べいただくことで役に立つ情報にアクセスできる可能性が高まると思います。

ストレス反応は、要はストレッサーに晒されているというサインであるわけなので、不調を感じた際は、ご自身にとってストレッサーは何なのか、そしてご自身はどんなコーピングを取っているのかをセルフチェックしてみるとよいかもしれません。

2020年6月現在、新型コロナウイルス感染症がいつ収束するのかについては、いまだわかっていません。

新型コロナウイルスというストレッサーが消失するまでに長く時間がかかることも想定されます。

ストレス反応(適応障害)を放置し続けると状態が悪化しうつ病に移行するという指摘もあるため、ご不調が長引く場合については、病院やクリニックといった医療機関での治療を含め適切にケアしていくことをおすすめします。

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